こんにちは、ハロゲンです。
よく終わり良ければすべてよし
ってありますが
実際どうなんでしょうか?
ということで
今回は、心理学的に終わりがいいと何が良いことあるのか?
に重点を置いて話していきたいと思います。
まず、この終わりが重要なことがよく分かる実験を
紹介したいと思います。
その実験は、うるさい音を二回聞いてもらいます。
まず、一回目は、78デシベルの音を16秒間聞いてもらいました。
そして、時間を置いた後に
78デシベルの音を16秒間続き
66デシベルの音が8秒間続きました。
そこで一回目と二回目どちらの体験が良かったか?
という質問に答えてもらいました。
ちなみに、78デシベルというのは、繁華街並みの五月蠅さで
地下鉄の音が大体90デシベルぐらいです。
普通にかんがえれば
一回目よりも二回目の方が時間的に8秒も長く
多くの苦痛を抱いているはずで
二回目を撰ぶと考えられますよね。
しかし、結果は、2回目の方がよかったと答える人が
1回目と答える人よりも多くいました。
時間が長いのになぜと思うかもしれないですが
これは、ラストの方にあります。
2回目の場合、時間は長いですが
ラストの音は、一回目と比べると弱くなっています。
そのラストの音の弱さのおかげで2回目の印象が大きく変わり
一回目よりも苦痛は少なかったと感じたんです。
このように人は、ラストの方の体験を重要視する性質があるんです。
そして、これは他の研究でも分かっています。
その研究は、トロント大学の医学部のドナルド・リーデルメイヤーと
ダニエル・カーネマンがやった682人を対象にしたものです。
結腸検査をしに来た人に対して
ある一定数の人には、通常の結腸検査を受けてもらいました。
しかし、他の人たちには、結腸検査を受けてもらった後
結腸鏡の先端だけを数分間、直腸に残しました。
そして、この2つの検査でどれくらい苦痛が違うか比較しました。
この研究も普通に考えれば
長く結腸鏡が直腸にあった方が
苦痛が大きいように思えます。
しかし、結果は、長く結腸鏡があった方が
苦痛が10%も少ないということになりました。
さらに、通常の検査を受けた方は、32%がまた検査に来たのに対し
長く結腸鏡があった方は、43%が再検査に来たんです。
これは、さっきの騒音と同じような現象が起きていて
ラストの痛みが通常の検査を受けた方が大きく、
逆に直腸に長く結腸鏡があった方は、
ラストの痛みは少なかったんです。
それにより、ラストの痛みが少なかった方が
総合的に痛みが少なかったと感じたため
苦痛度が10%の差が出たんです。
これは、終わり良ければ総て良し
そのままですよね。
そして、このような人がラストの方の記憶や体験重要しすることを
ピークエンドの法則といいます。
ピークエンドの法則は、
ラストだけではなくて一番のピークの時にも
起こります。
だから、ピークエンドの法則という名がついているんですが
この法則のいい例がディズニーランドです。
ディズニーランドは、人が多くて並ぶ時間が異常に長いですよね。
そして、長い時間並んだと思ったら
アトラクションはあっという間に終わってしまいます。
でも、このディズニーランドでの一日を振り返ってみると
あの長い時間並ぶ苦痛ってそんな思い出されないですよね。
逆に思い出されるのは、
面白かった話とか
最後の方に乗ったアトラクションです。
ようは、これってピークエンドの法則が働いていて
ディズニーランドの長い時間並んで結構疲れますが
その疲れや苦痛よりもアトラクションでの体験が
大きな楽しさになるので記憶として残らないんです。
また、最後に必ずといっていいほど
アトラクションに乗ってから帰ります。
そのおかげで最後の記憶が大きく残り
記憶がよりいいものになるんですね。
逆にディズニーランドで悪い思い出を作りたかったら
最後に2時間ぐらいアトラクションの列に並んでから
アトラクションに乗らずに帰るということを
してみてください。
そうすれば、逆に悪い記憶を作ることが出来ます(笑)
このようにピークエンドの法則によって
人の体験や記憶は、大きく変わります。
だから、あながち終わり良ければ総て良しは、
的を得ているといえます。
そして、この法則は、色々なところで使えます。
たとえば、スピーチやプレゼンの時に
一番自信がある話題を最後に持ってきたり
店を営業しているなら
お客さんが退室するときに
元気よく挨拶をするとか
友達と別れ際に
大事な約束をしたり
色々使いようがあります。
ちなみに、紅白歌合戦の白組が勝つ確率が高いのは、
白組が最後に歌うことが多いからだと
言われています。
それだけ、ラストは、記憶に残りやすいということですね。
是非、この記事を参考に
自分なりのピークエンドの法則の使い方を見つけてみてください。
それでは!