こんにちは、ハロゲンです。
このブログでよく言っていることですが
人って不合理な生き物なので
不合理な判断を良くします。
その例として、
アンカリング
損失回避
心の会計
ハーディング
、、、
などなど色々話してきました。
そしてこれら以外にもその物や人に対して
好きか嫌いかで判断を変えてしまうというものがあります。
たとえば、このメーカーの商品が好きだから買うとか
好きな俳優が勧めていたから買うとか
尊敬している人が言うなら正しいとか
ありますよね。
このように、「好き」か「嫌い」かを基準にした
感情で判断を下すことを
感情ヒューリスティックと言います。
ヒューリスティックとは、経験則のことで
感情ヒューリスティックは、
過去の感情が良いものだったか悪いものだったかとうい
経験で判断を下すということです。
ようは、今の自分の感情が好きか嫌いかで
物事をはんだんするということです。
ここでそんなことないと思ったかもしれないですが
そんな好きか嫌いかで人が判断を下している
ある実験を紹介します。
その実験は、実験者が
電話をするために10セント貸してくれないか?
という風に見ず知らずの人に
頼み事をします。
そして、この頼みごとの際に
ある違いをつけます。
ある頼みごとをする時には、
被験者と実験者は、違う服装をしていますが
もう一方の時には、
実験者は、被験者と同じような服装をしています。
それで頼みごとに違いが出るのか?
とおもいますが
結果は、大きな差が出ました。
まず、違う服装をしているときの
成約率は、約50%ほどでした。
しかし、ほとんど同じ服装を着ていた場合
約70%の人が頼みごとを引き受けてくれました。
また、ある実験では、
反戦デモの参加者からの嘆願書への署名に対して
類似した服装をしていると
署名する傾向が高くなったそうです。
このように、人は、似たような人に対して
好意を抱く傾向にあって
好意が高い人に対しては、
頼み事を受けてしまう傾向が高いみたいです。
そして、このような好意は、
人を助けるときにも同じように働きます。
イギリスの心理学者がやった実験で
サッカーのマンチェスターユナイテッドのファンを募集しました。
そして、募集したファンが移動中に
土手から落ちる人を目にし
その時に、どのくらいの率で助けるのか
調べました。
この土手に落ちる人は、
二つのタイプがおり、
一つ目は、普通のTシャツです。
そして、二つ目は、
マンチェスターユナイテッドの
Tシャツを着ています。
この時、普通に考えたら
人を助けるときには、好きか嫌いかなんて
気にしないと思います。
ですが結果は、見事に自分と同じファンである人を
92%の確率で助けました。
逆に違うTシャツを着ていた場合には、
33%の人しか助けようと思いませんでした。
このように、人は助けなくてはいけない場面でも
好きか嫌いかで多くの判断を下しています。
そして、このようなことは、
日常生活でも当たり前のように働いています。
たとえば、最初に挙げた
好きな女優が紹介しているから買うとか
好きなメーカーだから買うのが
いい例です。
でもよくよく考えると
もっといい選択肢があるはずですよね。
好きな女優が紹介しているといっても
もっといい商品があるかもしれないし
好きなメーカーだといっても
そのメーカーよりも質の高いものを提供している
メーカーだってたくさんあるはずです。
でも、多くの人はそんな考えしないで
楽をして判断をしようと思います。
だから、感情ヒューリスティックが働き
実際に最善を下せないことがしばしばあるんです。
逆にこのような感情によって判断が変化することを知っておけば
対策をすることが可能になります。
たとえば、何か買うときにも
「自分は、好きか嫌いかで判断をしていないか?」
と疑うことが出来ますし、
募金を集めている人を見たときにも
「自分は、今あの人との類似点で
募金するかしないか決めたのではないか?」
思うことが可能です。
そのため、このような知識を頭に入れておいて
損は絶対にないと思います。
結構日常的によく似たような起きているので
知っていると面白ですよ。
是非頭の隅に置いといてくださいね。
そして、好きか、嫌いかでの判断には、
注意してみてくださいね。
それでは!