あなたは、リスクが高い方を選んでない?ドレッドリスクの危険性!

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心理学

こんにちは、ハロゲンです。

 

よくニュースとかで火災や殺人事件を目にして

「危険だなー」とか

「物騒な世の中だな」とか思いますが

 

本当に危険なんで

物騒な世の中なんでしょうか?

 

実際、多くの人は、

よくニュースでやるからといって

リスクを高く見積もっているフシがあります。

 

ということで、今回の記事では、

よくニュースでやっている事故の危険性のリスクについて

話していきます。

 

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ドレッドリスクの危険性

 

まず、あなたがどれくらいリスクを考えられているのか

 

次の質問に答えてみてください。

 

質問

 

あなたは、アメリカに住んでいるとして

子供が友達の家に遊びに行こうとしています。

 

その時、あなたは、友達の父親がピストルを持っているときと

プールを家に持っている時

どちらの方が安心して子供を預けられますか?

 

考えてみてください。

 

普通に考えたら

プールを持っている方ですよね。

 

でも、アメリカの場合

銃弾による死亡人数が175人

子供が溺死する人数が550人となっています。

 

ということは、統計的なリスクを見てみると

プールを持っている家よりも

父親がピストルを持っている方がリスクは低い

ということになります。

 

つまり、子どもの安全を考えるとしたら

父親がピストルを持っている方が

安心ということなんですね。

 

でも多くの人が、「ピストルを持っている方が危険だ」

という思い込みをしてしまいます。

 

このようなことが起きるのは、

僕たちが普段、溺死よりも

 

殺人事件やテロなどの悲惨なニュースをよく目にすることが

理由としてあります。

 

人の脳は、よく目にする情報ほど重要だと判断し

より記憶として定着します。

 

だから僕たちは、

繰り返し見た単語とかを暗記することができるんですが

これが危険なリスクなどになると逆効果になります。

 

よく目にする悲惨なニュースを

脳が記憶してしまい

 

判断をする時に、一番記憶に残っているものを基準として

判断してしまうんです。

 

だから、さっきの「ピストルとプールどちらが危険か」

という質問では、拳銃を使った事件の方が多く報道されているので

 

多くの人がピストルを持っている方

と答えてしまうんです。

 

そして、このような

頭に浮かびやすいものを判断材料にしてしまうことを

利用可能ヒューリスティックといいます。

 

簡単にいうと、

一番記憶に残っているものを基準に

間違った判断をしてしまうということです。

 

この利用可能性ヒューリスティックは

いたるところで生じます。

 

そしてそれにより

より大きいリスクをとってしまうことがあるんです。

 

このことをドレッドリスクといいます。

 

おそらくこの説明だけだと

よくわからないと思います。

 

例を挙げると

9・11テロ事件です。

 

有名な飛行機テロ事件ですが

この時、多くの人が何回も報道されるニュースにより

 

飛行機に対して実際よりも遥かに大きなリスクを

抱いてしまいました。

 

その結果、飛行機を使う人が減り

移動手段として自動車を使う人増えました。

 

するとどうでしょう、

自動車事故での死亡者数が約1600人も増えてしまいました。

 

そしてこれは、飛行機事故での犠牲者の6倍に当たります。

 

つまり、リスクが低い悲惨な飛行機事故のニュースを何回も見るうちに

脳が反応し大事なことだと判断を下してしまい

飛行機はリスクが高いと判断をしてしまったんです。

 

これにより、はるかにリスクが高い

自動車での移動が増えてしまったんです。

 

ちなみに、自動車事故の確率は、0・8%に対して

飛行機の事故は、0.000025%で

リスクは、約2000倍です。

 

他にもこのドレッドリスクの例があります。

 

それは、ロンドンで地下鉄爆破テロです。

 

この時も9・11事件と同じく地下鉄の使用者が減り

多くの人が自動車、自転車を使うようになりました。

 

そして、大体検討がついていると思うんですが

その事故があった年では、

 

交通事故が増加し

そのうち自転車が絡む事故も増加したそうです。

 

つまり、地下鉄の方がリスクが低いのにも関わらず

何回も報道され脳が大事なものだと判断してしまい

 

リスクが高い自動車や自転車を撰んでしまう

ことが増えてしまったんです。

 

明らかに不合理な選択に見えますが

実際に多くの人がドレッドリスクを犯してしまいました。

 

そして、ドレッドリスクは、

大きな事故以外にも

日常でも潜んでいます。

 

たとえば、よくテレビとかでいわれている

薬物の使用によるリスクとかです。

 

普通に考えればアルコールや煙草よりも

薬物の方が何回も報道されているので

危険のように思えます。

 

しかし、統計的なリスクを見てみると

25倍も煙草とアルコールによる

死亡者数は多いんです。

 

そして、このようなことは、

一般的なことでも当てはまります。

 

病気の死亡者数よりも

自殺者の方が多かったり

 

殺人事件よりも溺死する方が多かったりするんです。

 

このように僕たちが過剰評価しているものって

以外にもリスクが低かったりしているんですね。

 

だから、僕たちが判断をするときというのは、

よく目にするものだけを

判断材料にするのは危なく

 

判断をする時には

しっかりと考える必要があるんです。

 

それに加えて日々の生活の中で

よく目にするものに騙されないように

意識をすることも大事になってきます。

 

少なからずテレビのニュースなどは、

注目を集めなくてはいけないので

かなり過激なものばかりを紹介します。

 

逆に考えると頻繁に起きないことだから

報道されているわけで

悲惨な事件の報道などは、

例外と考えるのがいいと思います。

 

そうすれば、脳の判断をミスを減らすことが

できる可能性が増します。

 

まあ、一番いいのは、ニュースを見ないことですが

 

ということで、今回の記事では、

「どれだけ人が情報に惑わされ、

リスクが高い行動を起こしているか」

をメインにして話していきました。

 

最後に、もう一度まとめると

 

人は、記憶によく残っているものを基準として

判断をしてしまう利用可能性ヒューリスティック

というのがあり、

 

これにより、よりリスクが高い行動である

ドレッドリスクを犯す

ということでした。

 

是非ニュースや世の中で話題になっていることには、

最新の注意を払ってくださいね。

 

それでは!